通院や入院が続いている患者は、精神面が不安定になってくることが多い。そうした悩みを解消するのも看護師の役割であり、患者の不安を軽減するためのメンタルケアが重要となる。メンタルケアでは患者に安心してもらうこと、ストレスを解消することがポイントだ。病院という慣れない環境ではストレスが溜まりやすいので、相手をリラックスさせる対応が必要である。何気ない雑談を楽しんだり、相手の疑問に対して丁寧に回答したり、治療内容について詳しく説明したりといった対策が重要だ。信頼関係を勝ち取るためには誠実に対応することが必須であり、決して嘘をついてはいけない。人間は相手の嘘を敏感に察知し、嘘だとわかると一気に信頼が失墜してしまう。一度失ってしまった信頼関係を再構築するのは、容易ではない。
患者を不安にさせないためには、言葉のフォローが大切になる。例えば、患者が手術を受ける状況にある時は、手術のリスクについて正確に伝える必要がある。一方で、痛みを抑えるための麻酔処置、手術後の痛み止めなどの伝達も必要だ。全身麻酔をするので、痛みはほとんど感じない、また、麻酔で眠っている間に手術が終了するなど、相手を精神的に楽にする言葉でフォローすることが大切である。疾患の早期回復のためにもメンタルケアは必須であり、心が元気になることによって身体の回復も早くなる。心が不安定になると自律神経が乱れたり、免疫力が低下したりするのだ。メンタルケアが上手な看護師になれば、短期間での完治が実現するのである。
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